倉庫や配送といった物流現場では、気温が下がる秋冬のシーズンになると、様々なシーンで寒さ対策が求められます。例えば従業員の作業服もその1つ。身体を温めることで作業効率を高めると同時に、健康面の維持や安全性の確保にも役立ちます。
ただし軽快な動きが求められる物流現場では、それにふさわしい作業服が必須。そこでここから紹介したいのが、数々の高機能な防寒ベストです。
物流現場の仕事で一般的にイメージされるのが、まず倉庫内での作業かもしれません。倉庫作業の多くは屋内になるため、気温が下がる秋冬のシーズンであっても、あまり寒さの影響を受けないようにも思えます。しかし外部にあるトラックヤードとの搬出入を繰り返す物流倉庫では、常に屋内に寒気が流れ込むような、厳しい環境にあることも珍しくありません。
また規模が大きい倉庫ほど搬出入口も広いので、たとえ暖房設備が整っていても、なかなか室温が上がらないケースもよくあります。トラックヤード付近でフォークリフトで積み荷の作業をしたり、大きな倉庫で検品や仕分けあるいはピッキングの作業をするなら、少なくとも防寒服は欠かせないでしょう。
物流現場の仕事といえば、トラック等による配送業務も一般的によく知られます。運転中は車内にいるとはいえ、車外に出て作業をするシーンも多く、決して寒気の影響を受けないとは言えません。例えば荷物の積み込みや積み降ろしの作業中だけでも、寒気にさらされることになります。
その上、荷物を抱えながらお客様や取引先のもとへ徒歩で行く場合には、やはり寒気の中を移動しなければなりません。いずれにしても配送業務でも、防寒服が必要不可欠と言えます。とはいえ、防寒服であれば何でもよいわけではありません。
物流現場の仕事にふさわしいものを選ばなければ、作業効率が落ちるだけでなく、健康を損ねたり、事故を招くことさえあり得ます。特に物流現場の仕事では、比較的狭いスペースで速やかに動く動作を繰り返したり、軽快なフットワークを求められる作業が目立ちます。
防寒服を選ぶ際にも、このような仕事の独自性を考慮することが必要になります。そこで大いに役立つのが防寒ベストです。ジャケットやブルゾンのように袖がないため、腕まわりの可動性は抜群。狭いスペースで細かい作業をする場合も、これならば快適です。
またコートに比べれば軽量なので、スピーディーな動きが求められる現場でも、十分に対応することができます。さらに防寒ベストで注目したいのが、着脱がスムーズで使い勝手がよいことです。
例えば少し寒さを感じたら、普段の作業服の上から気軽に羽織ることもできますし、作業の内容によって邪魔に感じたら、速やかに脱ぐこともできます。まさに物流現場の仕事にこそ、防寒ベストがふさわしいと言えるでしょう。
一口に防寒ベストといっても様々なタイプがあるので、物流現場の作業シーンに応じて、最適な製品を見極める必要があります。例えば倉庫内での荷物の仕分け作業では、腕全体を使って持ち上げたり、腰をひねるような動作を、繰り返し求められるシーンが多々あります。
またピッキング作業では、棚から製品を出し入れするために、背伸びや前屈といった動作も珍しくありません。そんな作業現場での防寒ベストには、軽さや伸縮性が求められます。そこでおすすめしたいのが、フリーストレッチ素材を採用した軽量タイプの防寒ベストです。
表地にはフリースストレッチに加え、ラミネートコーティングの素材も採用。さらに裏地にはポリエステル100パーセントのマイクロフリースも取り入れています。この設計によって、軽量であると同時に、高い防寒性や保温性そして優れた伸縮性も実現します。
寒い倉庫内で複雑な動作を求められる作業だけでなく、デリバリーワークのような屋外でスピーディーな動作が必要な作業にも、最適なアイテムと言えます。
物流現場での仕事といっても、内容によっては勤務時間のほぼ全てを屋外で過ごすケースもあることでしょう。例えばフォークリフトで倉庫とトラックの間を往復しながら、荷物の積み込みや荷降ろしをする作業、または港湾でクレーンを使ってコンテナの積み降ろしをする作業、あるいは屋外に保管してある製品を巡回して管理する業務などが、これに当たります。
このように長時間にわたり屋外で進める仕事では、気温が低下するシーズンになると、作業服にも徹底した寒さ対策が必要です。通常の防寒ベストに比べ、より高い機能を持つタイプを選ばなければなりません。そこで注目したいのが、電熱パッド装着に対応した防寒ベストです。
まず表地には耐久性と防風性に優れた、ヌバックタッサー素材を採用。また裏地をアルミフィルムラミネート加工しており、抜群の保温性が期待できます。そしてこの防寒ベストの最も大きな特徴は、電熱パッドを装着できること。
背中裏側にある専用ポケットに電熱パッドを入れることで、ベストの内側から首筋までポカポカと温かさが持続します。
なお電熱パッドに必要な小型バッテリーも、ベスト内側にあるバッテリーポケットに入れることができる上、配線コードのストッパーも付属しているので、作業中もスッキリとして邪魔になりません。これならば厳しい冬の寒さの中で作業を続けても、必要な体温を十分にキープできるでしょう。
物流現場の中には重量物を直接抱えて運んだり、荷物を押したり引っ張るような動作を繰り返す、そんな作業に従事する方もいるはず。そのようなハードな現場では、防寒ベストも耐久性に優れるタイプを選ぶ必要があります。
特に素材そのものに加え、衝撃を受けやすい肩あるいはポケット底にも、しっかりと補強されているものが望ましいと言えます。その点、アラミド繊維を補強布に採用した防寒ベストなら大丈夫。生地にはワッシャーナイロンの中綿をたっぷりと充填しており、保温性は抜群。
そして肩やポケット底をアラミド繊維でピンポイントに補強することで、切れや破れを未然に防止しています。冬場にもハードな物流現場に従事する方なら、手放せないアイテムになることでしょう。
業種や企業によっては、大勢の女性が活躍する物流現場もあることでしょう。そんな現場には女性でもスムーズに着用できる、お洒落な防寒ベストがおすすめ。生地にはポリエステルに綿を混合した素材を取り入れ、軽量で高級感のある風合いに仕上げています。
またシルエットも細身なので、女性の方でも抵抗感なく気軽に着用することが可能です。さらに右胸にはファスナーポケット、左内側にもポケットが配置され、ちょっとした文具や化粧品も入れておけるので便利。物流現場で活躍する女性にふさわしい、注目すべき防寒ベストと言えます。
防寒着として暖かいベストを望むなら充電できる電熱タイプのものを選ぼう
袖のない防寒ベストは肩や腕の可動性に優れており、軽快な動きを繰り返し求められる物流現場には、最適なアイテムと言えます。ただし一口に防寒ベストといっても、保温性や防風性あるいは耐久性やデザイン性など、それぞれ強みや特徴が異なります。
まず自分が担当する仕事内容をよく把握した上で、そのニーズに合致するタイプの製品を選ぶことが肝心です。防寒ベストで万全の寒さ対策をして、健康かつ安全に仕事を進めましょう。